数I/2次関数のグラフと係数の符号
この教材は高校数学の基本問題中の2次関数のグラフと係数の符号という項目のバックアップ・コピーです.
【単元の目次】
《数学Ⅰ》
数と式根号計算場合の数.順列.組合せ2次不等式2次関数
【単元内の項目の目次】
2次関数のグラフ(例題対比)2次関数の頂点の座標放物線の頂点の座標(標準形)
平行完成の変形1平行完成の変形2平行完成の変形3
2次関数の平行移動放物線の移動3点の座標→2次関数の形
2次関数の最大値・最小値(区間が指定されていないとき)2次関数の最大値・最小値(区間が固定されているとき1)2次関数の最大値・最小値(区間が固定されているとき2)2次関数の最大値・最小値(区間が変わるとき)2次関数の最大値・最小値(条件付など)2次関数のグラフと係数の符号
2次関数のセンター試験問題(2013~)2次関数の入試問題
== 2次関数のグラフと係数の符号 ==

 2次関数のグラフが右図のように与えられているとき,係数などの符号を,次のように求めることができます.
の符号
 の値は「グラフの形」によって決まり,特にの符号は,グラフが下に凸(谷形)のとき,グラフが上に凸(山形)のときになります.
【例】
y=2x2
【例】
y=−2x2

図1のグラフは,下に凸になっていますので,です.
図1 y x 0
** 凸とは,どこを見るのか? **
直線で切ったとき,直線よりも下に「ふくらんでいる」のが下に「凸」

点線で示した耳の形を見るのではない
直線で切ったとき,直線よりも上に「ふくらんでいる」のが上に「凸」

点線で示した両足の形を見るのではない

の符号
 のグラフで,のときになります.すなわち,y軸との交点のy座標がになります.
図1のグラフでは,です.(青●で示した点のy座標)

の符号
 の符号は,グラフを見ただけでは判断できず,「の符号」と「頂点の座標」の両方から計算で求めなければなりません.
図2 y x 0 x=1 y=x2−2x+2 y=−x2+2x
 右図の青で示した線は

のグラフで,2次関数の係数は,

です.
 赤で示した線は

のグラフで,2次関数の係数は,

です.


だから,頂点のx座標はいずれもで同じですが,の符号が逆になっています.
 一般に,



の頂点のx座標(対称軸のx座標)は

ですが,頂点のx座標(対称軸のx座標)の符号を見ただけではの符号は分かりません.
 上記の青で示した例では
かつ
からが求まります.
 上記の赤で示した例では
かつ
からが求まります.

の符号の求め方】
①頂点のx座標の符号
の符号
の2つから決める
 初めの問題の図1では
①頂点のx座標

だから,になります.
の符号の求め方,他の例≫
y x 0

y x 0

y x 0


y x 0

y x 0

y x 0



の符号
 という式は「判別式」と呼ばれ,その符号が2次関数のグラフとx軸との共有点の個数に対応しています.この結果は,次のように覚えて使います.
(A)
x
(B)
x

x軸との交点が2個あるから,判別式の符号は
(C)
x
(D)
x

x軸との接点が1個あるから,判別式の符号は

(E)
x
(F)
x

x軸との共有点がないから,判別式の符号は

 授業や教科書での教材の順序によって,判別式という用語をまだ習っていない場合は,次のように「頂点のy座標」の符号で判断します.
 一般に




の頂点のy座標は


(A)の図では
①下に凸だから
②頂点のy座標

(B)の図では
①上に凸だから
②頂点のy座標

(C)の図では
①下に凸だから
②頂点のy座標

(D)の図では
①上に凸だから
②頂点のy座標

(E)の図では
①下に凸だから
②頂点のy座標

(F)の図では
①上に凸だから
②頂点のy座標


の符号
図3 y x 0 1 −1
 関数において,を代入すると,yの値はになります.これにより,右図のように,のときのyの符号が分かるときは,の符号が分かることになります.
右の図なら,
 同様にして,を代入すると,yの値はになります.これにより,右図のように,のときのyの符号が分かるときは,の符号が分かることになります.
右の図なら,
 2次関数のグラフが与えられているとき,係数などの符号は次のようにまとめることができます.
【要点】
グラフの形が下に凸 ⇒
グラフの形が上に凸 ⇒
y軸との交点がx軸よりも上 ⇒
y軸との交点がx軸よりも下 ⇒
頂点(対称軸)のx座標との符号から
の符号が求まる
x軸との共有点の個数が2個 ⇒
x軸との共有点の個数が1個 ⇒
x軸との共有点がない ⇒
のときのy座標から
の符号が求まる
のときのy座標から
の符号が求まる
同様にして,のときのy座標が分かれば
の符号が求まる

【問題】
 2次関数のグラフが次の図のようになるとき,の符号を求めてください.
(正しいものをクリック.採点結果と解説が出ます)
(1)
y x 0












(2)
y x 1 −1 0













(3)
y x 0 1 −1












(4)
y x 0 1 −1













(5)
y x 0 1 −1












(6)
y x 0












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