この教材は高校数学の基本問題中の2次関数の最大値・最小値(区間が変わるとき)という項目のバックアップ・コピーです.
• 平行完成の変形1 • 平行完成の変形2 • 平行完成の変形3 • 2次関数の平行移動 • 放物線の移動 • 3点の座標→2次関数の形 • 2次関数の最大値・最小値(区間が指定されていないとき) • 2次関数の最大値・最小値(区間が固定されているとき1) • 2次関数の最大値・最小値(区間が固定されているとき2) • 2次関数の最大値・最小値(区間が変わるとき) • 2次関数の最大値・最小値(条件付など) • 2次関数のグラフと係数の符号 • 2次関数のセンター試験問題(2013~) • 2次関数の入試問題 |
【例題1】
右図1は,2次関数y=f(x)=(x−1)2のグラフのうちで0≦x≦tの区間を赤色で示し,他の区間を灰色で示したものです. t>0のとき,この関数の区間0≦x≦tにおける最小値と最大値を求めてください. (tの値は,初め0.50になっていますが,赤で示したスケールをクリックすると変更できます.)
≪こういう形の問題を初めて学ぶ人へ≫
(解説)「tが変わるからtは変数で,xも変数なのでどう考えてよいか分からない」と当惑している場合,次のように考えてください. 初めにtを決めます.そのtの値に応じて変数xを考えます. だから,tは定数,xは変数と考えます ○最小値 tの値を少しずつ大きくしていくと,t=1になるまで,区間の右端(青線で示したところ)x=tのところで最小値になることが分かります.
0<t≦1のとき最小値はf(t)=(t−1)2
しかし,tの値を1よりも大きくしても,区間0≦x≦tの中では,x=1のときの最小値f(1)=0よりも小さな値は登場しないので,最小値は変わらず0になります.
t>1のとき最小値はf(1)=0
○最大値ア) tの値を少しずつ大きくした場合,t=2になるまでは,区間の左端(緑線で示したところ)x=0のところで最大値になっています.
0<t≦2のとき最大値はf(0)=1
*) t=2のときは,区間の左端(緑線で示したところ)x=0と区間の右端(青線で示したところ)x=2のところのyの値が等しく,最大値はf(0)=f(2)=1になっています.
イ) t>2のときは,区間の左端(緑線で示したところ)x=0よりも区間の右端(青線で示したところ)x=tのところの方がyの値が大きくなります.
この場合分けは,ア)の場合分けのxの値を等号付き不等号にすることにより,ア)の分類に含めることができます.
t>2のとき最大値はf(t)=(t−1)2
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≪図1≫ |
問1t>0のとき,2次関数y=−x2+2xの区間0≦x≦tにおける最大値と最小値を求めてください.
(次のア~シに入るものを下の選択肢で選んでください.暗算ではできません.各自で計算用紙を使ってください.)
0<t<アのとき,x=イで最大値ウをとる t≧エのとき,x=オで最大値カをとる 0<t<キのとき,x=クで最小値ケをとる t≧コのとき,x=サで最小値シをとる イ 0 1 2 t −t2+2t ウ 0 1 2 t −t2+2t エ 0 1 2 t −t2+2t オ 0 1 2 t −t2+2t カ 0 1 2 t −t2+2t キ 0 1 2 t −t2+2t ク 0 1 2 t −t2+2t ケ 0 1 2 t −t2+2t コ 0 1 2 t −t2+2t サ 0 1 2 t −t2+2t シ 0 1 2 t −t2+2t |
tの現在値:0.5
y=−x2+2x=−(x−1)2+1の頂点は(1, 1)にある.○最大値
0<t<1のとき,x=tで最大値f(t)=−t2+2tをとる
○最小値t≧1のとき,x=1で最大値f(1)=1をとる
0<t<2のとき,x=0で最小値f(0)=0をとる
t≧2のとき,x=tで最小値f(t)=−t2+2tをとる |
【例題2】
(解説)右図2は,2次関数y=f(x)=(x−1)2のグラフのうちでt≦x≦t+1の区間を赤色で示し,他の区間を灰色で示したものです. t>0のとき,この関数の区間t≦x≦t+1における最小値と最大値を求めてください. (tの値は,初め−0.5になっていますが,赤で示したスケールをクリックすると変更できます.) ○最小値
*)区間の右端t+1が1になるまではtを少しずつ増やしていくと,右端で最小値になります.
ア)0<t<1のときは,区間の中に減少の場所と増加の場所があり,x=1のとき最小になります.
t+1≦1すなわちt≦0のとき,最小値はf(t)=t2
※問題でt>0と指定されているから,以上の事柄は記述の必要なし.
0<t<1のとき,最小値はf(1)=0
イ)1≦tのときは,増加関数になり,左端x=tのとき最小になります.
1≦tのとき,最小値はf(t)=(t−1)2
○最大値ア)tが0以下の場合,区間の左端で最大値になります.この事情は,f(t)とf(t+1)とが等しくなるとき(t=0.5まで)続きます.
0<t<0.5のとき,最大値はf(t)=(t−1)2
イ)t=0.5のときは,左端と右端の値が等しくなります
t=0.5のとき,最大値はf(0.5)=f(1.5)=0.25
ウ)0.5<tのときは,右端x=t+1のとき最大になります.
0.5<tのとき,最大値はf(t+1)=t2
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≪図2≫ |
問22次関数y=−x2+2xの区間t≦x≦t+1における最大値と最小値を求めてください.
○最大値
(次のア~シに入るものを下の選択肢で選んでください.暗算ではできません.各自で計算用紙を使ってください.)
t<アのとき,
x=イで最大値ウをとる
ア≦t≦エのとき,
x=オで最大値カをとる
エ<tのとき,
x=キで最大値クをとる
○最小値t<ケのとき,
x=コで最小値サをとる
ケ≦tのとき,
x=シで最小値スをとる
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aの現在値:−0.5
○最大値
t<0のとき,
○最小値x=t+1で最大値f(t+1)=−t2+1をとる 0≦t≦1のとき, x=1で最大値f(1)=1をとる 1<tのとき, x=tで最大値f(t)=−t2+2tをとる
t<0.5のとき,
x=tで最小値f(t)=−t2+2tをとる 0.5≦tのとき, x=t+1で最小値f(t+1)=−t2+1をとる |
【例題3】
(解説)右図3は,2次関数y=f(x)=(x−t)2−1のグラフのうちで0≦x≦1の区間を赤色で示し,他の区間を灰色で示したものです. tの値が変化するとき,この関数の区間0≦x≦1における最小値と最大値を求めてください. (tの値は,初め−0.5になっていますが,赤で示したスケールをクリックすると変更できます.) 頂点が(t, −1)にある谷形(下に凸な)放物線のうち0≦x≦1の区間を使う. ○最小値 ア)t<0のときは,0≦x≦1の区間では増加関数になっているので
t<0のとき,最小値はf(0)=t2−1
イ)0≦t<1のときは,区間の中に減少の場所と増加の場所があり,x=tのとき最小になります.
0≦t<1のとき,最小値はf(t)=−1
ウ)1≦tのときは,減少関数になり,右端x=1のとき最小になります.
1≦tのとき,最小値はf(1)=(1−t)2−1=t2−2t
○最大値ア)t<0のときは,0≦x≦1の区間では増加関数になっているので
t<0のとき,最大値はf(1)=(1−t)2−1=t2−2t
イ)0≦t<1のときは,区間の中に減少の場所と増加の場所があり,x=0, 1のとき最大になります.そのうちで,t<0.5のときはf(0)<f(1),t>0.5のときはf(0)>f(1)になるから
0≦t<0.5のとき,最大値はf(1)=t2−2t
ウ)1≦tのときは,減少関数になり,左端x=0のとき最大になります.
0.5≦t<1のとき,最大値はf(0)=t2−1
1≦tのとき,最大値はf(0)=t2−1
※答案にまとめるときは,t<0, 0≦t<0.5, 0.5≦tに分けるとよい.
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*** 区間が固定されていて,グラフが変化する場合 ***
≪図3≫ |
問32次関数y=−(x−t)2+1の区間0≦x≦1における最大値と最小値を求めてください.
○最大値ア>tのとき,x=イで最大値ウをとる ア≦t<エのとき,x=オで最大値カをとる エ≦tのとき,x=キで最大値クをとる ○最小値 t<ケのとき,x=コで最小値サをとる ケ≦tのとき,x=シで最小値スをとる |
aの現在値:−0.5
関数y=−(x−t)2+1区間(0≦x≦1) ○最大値
t<0のとき,
○最小値x=0で最大値f(0)=−t2+1をとる 0≦t<1のとき, x=tで最大値f(t)=1をとる 1≦tのとき, x=1で最大値f(1)=−t2+2tをとる
t<0.5のとき,
x=1で最小値f(1)=−t2+2tをとる 0.5≦tのとき, x=0で最小値f(0)=−t2+1をとる |
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