♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,の「マイナーチェンジありカバー版」「パソコン用」ページです. ♫♣ 元の教材が通信トラブルなどで読めないときに,こちらを使ってください.なお,学習の記録は付いていません. |
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==2次関数のグラフ==♣♥~教科書入門レベル/楽しいワーク~♠♪
《1》 2次関数 y=ax2のグラフの描き方
• y=ax2のグラフは中学校3年生で習います.高校では,その復習は5分程度で済ませることが多いでしょう.
y=a(x−p)2+qのグラフのうちで,p=0, q=0の場合,すなわちy=ax2のグラフだけは中学校で習います.
• a=1の場合,y=x2のグラフを描くには,次の例のように「対応表」(x座標とy座標の対応を表す表)というものを作り,これに従って「(x, y)座標の点●」を描き,それらを「p≠0の場合やq≠0の場合は,高校数学Ⅰで習います.
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• 「点を定規で結んで」折れ線グラフのようにすることは「やってはいけない」(角のある折れ線とは違うから!!) • 手書きで描けるグラフには限度はありますが,半円でもな く,キャベツ形・金魚鉢形でもない,縄文式土器のような 独特の雰囲気を覚えてもらうのが一番良い. y=x2 |
【重要語句】 • 2次関数y=ax2のグラフは,放物線と呼ばれる曲線になる. この形は,野球のボールなどの「物を投げたときにできる曲線」になっている • 放物線は左右対称なグラフになっている.この対称軸を放物線の軸という. y=ax2のグラフの対称軸は,y軸(x=0の直線)である.
(証明)
• 放物線と軸との交点を頂点という.ある点(x, y)が,曲線y=f(x)=ax2上にあるとき,f(−x)=a(−x)2=ax2が成り立つから,点(−x, y)も曲線y=f(x)=ax2上にある.したがって,この曲線はy軸に関して対称である. y=ax2のグラフの頂点は,原点(0, 0)である.
頂点と言っても,三角形の頂点のような
• 図1のようなy=ax2 (a>0)のグラフは,いわゆる谷形,すなわち,下にふくらんでいます.このようなグラフは「 |
図2のようなy=ax2 (a<0)のグラフは,いわゆる山形,すなわち,上にふくらんでいます.このようなグラフは「
凹レンズと凸レンズの凹凸が逆であるように,「上に凸」ということは「下に凹」と同じでないのか,「下に凸」ということは「上に凹」というのと同じでないのか,と考える生徒がいるかもしれません.理屈の上では,それらは同じことを表していますが,実際に,風船が外向きにふくらんでいる(外に凸)ということは言っても,内向きに凹んでいる(内に凹)とはいわない.このように「・・・に凸」といえることを「(その逆向き)に凹」と言い直すことは,まずありません.
• 2次関数y=ax2のグラフについて,高校数学Ⅱ,Ⅲで「グラフの凹凸を調べよ」という言い方はあるが,その場合でも「上に凸」「下に凸」と答えるのが基本で,「上に凹」「下に凹」などという答案は,教科書でも参考書でも,見たことがない.・・・凸だけで話ができるので,凹に言い換えるメリットが感じられない. a>0のとき,頂点の左側で減少,頂点の右側で増加になっている. a<0のとき,頂点の左側で増加,頂点の右側で減少になっている. 楽しく復習 ↑このボタンをクリックすると,上記の重要語句が伏字になりますので,そこに書いてあった語句を思い出してください.伏字をクリックすると,元の文字が現れます.(チャレンジしてください) なお,もう一度クリックすると、交互に「消える」「現れる」となりますので,何回でもチャレンジできます. |
問題1-1 2次関数 y=2x2のグラフを描いてください
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1. はじめに,次の対応表を作る
3. 最後に,それらの点を「滑らかな曲線で結ぶ」と出来上がり →解説を隠す← |
問題1-2 2次関数 y=3x2のグラフを描いてください
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1. はじめに,次の対応表を作る
3. 最後に,それらの点を「滑らかな曲線で結ぶ」と出来上がり →解説を隠す← |
問題1-3 2次関数 y=−x2のグラフを描いてください
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1. はじめに,次の対応表を作る
3. 最後に,それらの点を「滑らかな曲線で結ぶ」と出来上がり →解説を隠す← |
問題1-4 2次関数 のグラフを描いてください
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1. はじめに,次の対応表を作る
実際には,点の個数はもっと少なくてもよい.−5<x<5の区間でグラフを描く場合,x=−4, −2, 0, 2, 4に対応する点があれば,十分正確なグラフになる.
2. 次に,上の表で示される点を下図の●のように書き込む.3. 最後に,それらの点を「滑らかな曲線で結ぶ」と出来上がり →解説を隠す← |
《2》 2次関数 y=ax2+qのグラフの描き方
• 例えば,y=2x2とy=2x2+1の対応表を並べて書くと,次のように同じxの値に対して,2x2+1の値は,2x2の値よりも1だけ大きな値になります.
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《2次関数y=ax2+qのグラフ》
• y=ax2のグラフをy軸の方向にqだけ平行移動した放物線になる • 頂点の座標は(0, q),(放物線の対称)軸はy軸に一致する
• 数学用語で「1だけ平行移動」というときの"だけ"の意味は,日常用語で「お小遣いは100円だけか」という言い方とは全く違うことに注意.「お小遣いは100円だけ」という場合の"だけ"は限定の意味があり,100円では少ないという気分が入っています.これに対して,数学用語で「1だけ」という場合は「ちょうど1」「1に等しい」という意味です.
• 方向か向きか
直線を指定したら方向は決まるが,向きは「あっち向き」「こっち向き」の2つある.だから「y軸の方向に」といっても,上向きか下向きかまでは決まらない. これに対して,「y軸の正の向きに」と言えば上向きで,その逆向きは下向きになる. このように,方向と向きという用語があるが,ほとんどの教科書は「y軸の方向に3だけ移動」「y軸の方向に−2だけ移動」というように,方向と符号付き数字の組合せで書かれているので,この教材もそれに合わせた・・・向きで表す場合には「y軸の正の向きに3だけ移動」「y軸の負の向きに2だけ移動」などとなる. |
問題2-1 2次関数y=x2+3のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をy軸の方向に3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=x2+3の対応表を作ってもよい
なお,上のように−5≦x≦5, −1≦y≦9の範囲に目盛りを描いている場合,その範囲内に入らない数字は,表に書いても無駄になる.例えば,x=3 → y=12,x=−3 → y=12.結果として,範囲内に入る数字で「幾つかの点」を描けばよい.
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問題2-2 2次関数y=2x2−4のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=2x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をy軸の方向に−4だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=2x2−4の対応表を作ってもよい
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問題2-3 2次関数y=−x2+5のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=−x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をy軸の方向に5だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=−x2+5の対応表を作ってもよい
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問題2-4 2次関数のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したのグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をy軸の方向に−3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,の対応表を作ってもよい
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《3》 2次関数 y=a(x−p)2のグラフの描き方
• 例えば,y=x2とy=(x−1)2の対応表を並べて書くと,y=(x−1)2のyの値は,1つ左のy=x2のyの値になっています.
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• 一般に,y=a(x−p)2のグラフは,y=ax2のグラフをx軸の方向にpだけ平行移動したものになります.
《2次関数y=a(x−p)2のグラフ》
• y=ax2のグラフをx軸の方向にpだけ平行移動した放物線になる • 頂点の座標は(p, 0),(放物線の対称)軸はx=pの直線になる |
問題3-1 2次関数y=2(x−3)2のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=2x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=2(x−3)2の対応表を作ってもよい
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問題3-2 2次関数y=(x+2)2のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に−2だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=(x+2)2の対応表を作ってもよい
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問題3-3 2次関数y=−(x−2)2のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したy=−x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に2だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,y=−(x−2)2の対応表を作ってもよい
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問題3-4 2次関数のグラフを描いてください
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• はじめに,黒線で示したのグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に−3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり はじめから,の対応表を作ってもよい
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《4》 2次関数 y=a(x−p)2+qのグラフの描き方
ここまで学んできた内容を使って,y=ax2のグラフからスタートして,そのグラフをx軸方向,y軸方向に平行移動して,求めるグラフを作ります.• 例えば,y=2(x−3)2+1のグラフを描くには
(1) はじめに,y=2x2のグラフを描く(下図の黒線)
(2) 次に,(1)で描いたグラフをx軸方向(右方向)に3だけ平行移動して,y=2(x−3)2のグラフを描く(下図の緑線) (3) 最後に,(2)で描いたグラフをy軸方向(上方向)に1だけ平行移動すると,y=2(x−1)2+1のグラフができる(下図の赤線)
(1)→(2)→(3)の平行移動を考えるとき,頂点など幾つかの目印となる点を移動させてから,それらを滑らかな線で結ぶとよい・・・『点の移動を手がかりにして,グラフの移動を考える』のが秘訣
はじめから,y=2(x−3)2+1の対応表を作ってもよい(ただし,頂点の座標(3, 1)は必ず入れる)
《2次関数y=a(x−p)2+qのグラフ》
• y=ax2のグラフをx軸の方向にp,y軸の方向にqだけ平行移動した放物線になる • 頂点の座標は(p, q),(放物線の対称)軸はx=pの直線になる |
x軸の方向にp,y軸の方向にqだけ平行移動したときに, y=a(x−p)2+q・・・(A) という形で,qだけ符号がそのままで,pの符号がマイナスになるのは「qだけ楽してずるい!」じゃないか# 話せば長くなりますが・・・ 旧座標の方程式 Y=aX2 新旧の関係式
x=X+p
y=Y+q
⇔
X=x−p
Y=y−q 上記の関係式を使って,旧座標(X, Y)を消去して,新座標(x, y)の方程式に直すと 新座標の方程式 y−q=a(x−p)2・・・(B)
(B)の形で描けば,x−pとy−qになって,両方ともマイナスになる.qだけが「よい子になって」「楽をして」「ずるい」訳ではない.
しかし,関数の形は,y=···の形で書く方が見やすい,という習慣にしたがって,qを右辺に移項すると(A)の形になります. 要するに,qだけが「楽をして」「ずるい」ように見えるのは,習慣に従って「移項するから」です. |
問題4-1 2次関数y=(x−2)2+3のグラフを描き,頂点の座標と軸の方程式を答えてください
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• はじめに,黒線で示したy=x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に2,y軸の方向に3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり(ただし,頂点(2, 3)は必ず入れておく) |
問題4-2 2次関数y=2(x+1)2−4のグラフを描き,頂点の座標と軸の方程式を答えてください
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• はじめに,黒線で示したy=2x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に−1,y軸の方向に−4だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり(ただし,頂点(−1, −4)は必ず入れておく) |
問題4-3 2次関数y=−2(x−3)2+4のグラフを描き,頂点の座標と軸の方程式を答えてください
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• はじめに,黒線で示したy=−2x2のグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に3,y軸の方向に4だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり(ただし,頂点(3, 4)は必ず入れておく) |
問題4-4 2次関数のグラフを描き,頂点の座標と軸の方程式を答えてください
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• はじめに,黒線で示したのグラフを描く
• 次に,そのうちの幾つかの点(下図の●)をx軸の方向に−2,y軸の方向に−3だけ平行移動した点(下図の●)を描く • 最後に,それらの点を赤色で示したような滑らかな曲線で結べばできあがり(ただし,頂点(−2, −3)は必ず入れておく) |
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